『伝える力』は池上彰が書くべくして書いた名著-感想文と要約




どうしたら自分の考えや気持ちを人にうまく伝えられるのだろう・・・。

言葉が足りなかったり、使う言葉が適切でなかったりすると、人間関係に支障をきたすこともありますね。

日常の様々な場面で、もう少し自分に伝える力あったなら、もっと違った人生になるかも?そんな思いで手にしたのが『伝える力』でした。

『伝える力』は人気フリージャーナリスト池上彰が、書くべくして書いた名著と言ってもいいでしょう。出版から既に十数年経過していますが、伝えるプロが書いた廃れることのない著書の感想文と要約とを、伝えることの苦手な私がお伝えしていきます。

 

「伝える力」の第一章では、伝える力を養うためにはどうしたらいいのか、そのポイントについてわかりやすく説明されています。

ページを開くとすぐに「日銀」とは何か説明できますか?という問いで始まりますが、私の理解度は紙幣を発行できる銀行の銀行で・・・と何ともあやふや。仮に難しい言葉を使って、模範となるような解答ができたとしても、小学生に説明してみてくださいと言われたらどうでしょうか?

わからないことはわからないと、素朴な疑問を素直に聞いてくるのが小学生なので、しっかり理解できていないと答えることが難しいのです。

池上さんはNHK時代に「週刊こどもニュース」を担当し、沢山の気づきや学びを得たと言います。

池上さんと言えば幅広い知識と教養とで、政治や経済、社会や時事問題などわかりやすく答えてくれますが、今の池上さんがあるのは小学生の素朴な疑問があったからかもしれません。

では、どうすれば人にわかりやすく伝えられるかというと、

以下、本文より引用します。

何かを調べるときには、「学ぼう」「知ろう」という姿勢にとどまらずに、まったく知らない人に説明するにはどうしたらよいかということまで意識すると、理解が格段に深まります。理解が深まると、人にわかりやすく、正確に話すことができるようになります。

つまり、何かを理解したつもりでいても、そのことについて全く知らない人や興味のない人にも、わかりやすく話せなければ本当に理解しているとは言えないということです。

伝える力を養うのに大切なポイントがもうひとつ。謙虚に人から学ぶという姿勢を持ち続けることで、コミュニケーション能力がアップし、結果として伝える力も伸びていくと池上さんは言います。

この章を読み終えたところである疑問が浮かんできました。それは自分が今まで学んできたことの多くについて、小学生の息子でもわかるように説明できるのかということ。正直、自信がなくなりました。

今後はどうすれば人にわかりやすく伝えられるのか、人から学ぶときは謙虚さが大切だという2点を意識しながら、伝える力を養い続けていきたいですね。

 

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相手に興味を抱かせる伝え方で大切なのは「つ〇〇」

 

相手の興味を惹く伝え方で大切なのはハラハラ・ドキドキ?話が面白いとかつまらないとかいう場合の基準って、個人的には意外性だと思っているのですが、時系列にあったことをただ話すのには何の意外性もありませんよね。

逆に話の初めで相手の興味を惹くには、「何それ?次どうなるの?」とドキドキするような意外性のある「つかみ」が大切だと言います。

以下、本文引用

同じことを書いたり話したりするにしても、わざと反対のことを言ったり、意外な話から始めたり、時系列を逆転させたりと、相手が興味を持ってくれる方法を考えましょう。

相手が自分の話を最後まで聞いてくれるかどうかは、最初のつかみ次第だということなんですね。一朝一夕にはできなくても、意識しながら挑戦していくことで、伝える力のレベルアップができそうです。

 

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伝え方ひとつでコミュニケーションがスムーズに!

 

伝え方ひとつでコミュニケーションがスムーズになることがあれば、不要なトラブルに巻き込まれることもあります。

謝る必要のない場面で謝ることが危機管理につながり、結果として自分を守ることになったり、苦情の言い方次第で大きな問題へと発展してしまったり・・・。

たとえば国民の大きな期待を背負い試合に臨んだ結果、期待に応えられなかったスポーツ選手が、「期待に応えられず申し訳ありません」と謝る行為。それだけで応援する側の「あんなに応援したのになんだよ」という残念な気持ちとカリカリした気持ちとを静め、反感を買ったり問題を大きくしたりするのを防げることが多いのだとか。

買ったばかりの電化製品が動かない・・・など、販売元へ苦情を入れる際にも、クレーマーと思われないためのルールがあると言います。

ポイントとしては、

・名前を名乗る
・丁寧な言い方
・連絡した全体像を伝える
・要望を伝える

苦情を言う場合でも、基本となるこれらのポイントをしっかり押さえて伝えることで、より誠意ある対応をしてもらえるはずです。

トラブルを未然を防いだり、スムーズな意思疎通を図ったりする上でも、伝え方がとても大事だということがわかりますね。

 
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これで文章力アップ間違いなし?キーワードは「もう一人の自分」

 

文章力をアップさせる有効な方法としては、自分の書いた文章に対して、客観的に判断しツッコミを入れる「もう一人の自分」を育てることだと池上さんは言います。

物事を人に伝えようとするとき、一番いけないのは独りよがりな話や文章になってしまうこと。そうならないためにも、一歩下がったところから冷静に見られる「もう一人の自分」が必要なのだとか。

たとえば、「一貫性のない文章だな」とか、「何を言おうとしているのかわかりにくいな」など、第三者的な視点で見ることで気づく点があるかもしれません。

文章力をアップさせるには、こうした「もう一人の自分」のダメ出しが不可欠なのです。

 

アウトプットのベースとなるインプットを上質なものにする方法

 

書く、話すなどのアウトプットをするには、自分の知識となる情報をインプットしなければなりません。

その方法として読書の重要性を説いているわけですが、本を読むことはもちろん、新聞や雑誌などを読むことも大切だと言っています。特に池上さんが勧めているのは小説と落語です。

小説がなぜいいのかというと、伝えたいことを読み手にイメージさせる表現が学べるから。確かに多くの人に読まれている小説などを読んでいると、豊かな表現力により、情景をリアルにイメージしている自分に気づくことがあります。そうした小説を沢山読むことは、話す、書くといったアウトプットに非常に役立つ上質のインプットになるということなんですね。

落語は話し方を学ぶ上で最高の教材であり、中でも一流の落語家ほど間のとり方がうまいと絶賛しています。あの池上さんに、ここまで言わせる落語の素晴らしさとは何だろうと興味を持ちました。

伝え方のプロが勧めるこれら上質のインプットを日常的に意識し取り入れていくことで、伝え方に関する悩みも軽くなるのではと期待しています。

 

まとめ

 

池上彰の「伝える力」は「話す」「書く」「聞く」の能力を向上させ、結果として仕事力を変える大きなきっかけになる本だと思いました。

比較的若いビジネスパースン向けに書いた本のようですが、自分の考えや気持ちの伝え方に悩むどんなかたでも、参考にできる部分は多くあります。

池上さんのようにとは言いませんが、この本を読んで少しでも伝える力をアップさせることができれば、良い意味で人生が変わるような気がします。

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